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~ ITALIA - Mirano ~
■ ミラノ その2 ■
見逃せないミラノのドゥオーモ
大広場に街のシンボルである白くて美しいドゥオーモが建っている。その特徴としては天を貫くような135本の鋭い塔が連なっており、その一本一本に繊細な彫刻を施されている。また大聖堂正面にある5枚の
ブロンズ製のとびらも見もので、近づいてみるとその巨大さと豪華な飾りに驚く。さらに筆者が今まで見た教会と比較してNo1だと思った箇所はクーポラである。ここのクーポラ(屋根の上)に上るには聖堂正面外から左回りに歩いていくと階段がありさらに裏側あたりまで進むとエレベーター入り口がある。チケットはそこでは買えなくて道を挟んだ反対側の建物の中に入っていき総合切符
売り場みたいなカウンターで購入する。エレベーターで屋上に着くとそこから徒歩になるが120年前に作られたとは思えないほど立派な屋上が迷路のように延々と続くのである。とにかくどこまで続いているんだと思わせるほど通路が屋根伝いにずっと続いており、さらに途中あちこちにある鋭い塔が青空と重なって非常に神秘的でありロマンを感じる。信じられないことには、その尖塔の天辺一つ一つ聖人が細かく彫られているのである。そしてこの通路の終点は教会の中心に位置するような大広間に繋がっており、ここもまた屋上とは思えないほどの広さがある。このとんでもない建造物を設計して完成するまでに500年かかったらしいが無理もない思った。まさに最強のクーポラである。
ストリートで土産ものを売る輩たち
ドゥオーモの広場には15-30人くらいのアクセサリーやバッグを売る黒人達がいる。危害は特
にないが、うんざりするほどの人数が聖堂前で観光客相手に寄り付いてくるのである。タダで物をあげるという風に言ってきて、たいてい女性に渡してその後、色々な話をしながら男の方に言い寄って小銭を払っ
てもらうというパターンなどがある。最もよくあるパターンがカラフルなヒモのブレスレットをタダで手首にくくりつけてくる。私はそれを逆手に取って、彼らがニヤニヤしながら近寄ってきたらヒモを受け取るふりをして、逆に彼らの手首にニヤニヤしながらくくりつけてやった。まさに柔よく剛を制するである。もちろん相手にしないことがベストなので、読者の方も暇な場合トライしてみよう。
チケットSoldOut
夜行列車に乗ってパリに向かう予定だったので、時間通りにドゥオーモ広場からミラノ中央駅に戻ってチケットを買おうとした。チケット売り場に着くと乗車予定の出発時間まで40分あったが、とても間に合いそうにないくらい長蛇の列ができていた。セルフサービスの販売機で買おうとするがどうもエラーらしきメッセージが出てきてうまく買えない。仕方なく、窓口の列に並んで自分の順番がきて話してみると、今晩のパリ行きの列車すべてSoldOutとなっていた。かなり愕然としてしまってしばらく考えた後、とにかく明日の始発のチケットを買って近くの宿に泊まることにした。
そのとき時間は4時半で、もう今からドゥオーモの広場に戻っても店が閉まりだす時間で中途半端だ。仕方なく安い宿を駅周辺の張り紙や広告板を見ながら探すことにした。中央駅北側に向かって歩いていったが、きれいな建物やお土産店など皆無のすごくさみしいエリアで、ドゥオーモの広場からは到底想像出来ないほどのギャップがあった。しばらくすると中国アジア系の看板が目立つ微妙に危険な感じがするエリアに入ってきた。その後、何とか安宿を見つけることができてその中に入ると、レセプションは中国人の女の子でノートパソコンで韓国ドラマを見ていたがしっかり英語が話せて、25ユーロ払って4人部屋に泊まることになった。部屋は思ったよりすごくきれいであったが蒸し暑く、道路側に面していて車の走る音がうるさく、扇風機が一つ回っているだけだった。まあ安いし他の宿を探す手段がないから仕方がない。シャワーにゆっくり入った後、レセプションにレストラン情報を聞くと、近くに少し値段が高いがおいしい香港レストランと味がまずいが安い中華レストランがあると教えてくれたので後者の所へ行くことにした。中華だからまずくてもそこまでひどくないだろうと思って、しばらく歩くと彼女が話していた通りの店を発見して中に入った。店の雰囲気は普通でなぜか日本語のメニューもありスープと天津飯を頼んだ。料理を一口食べてみると確かに彼女が言った通りまずかった。別に食べれないことはないが、味のバランスが見事にずれていて腹いっぱい食べるのは辛
い味だった。食べれば食べるほどおかしいと感じる味であり、さらに私のミスだが熱いスープを飲んで再び体中から汗が噴出してきた。もう2度とこの店に入ることはないだろうと大確信して去り、口直しにスーパーでジュースを買って宿に戻り床に着いた。夜中の11時ごろ、私はすでに寝ていたが、ヨーロッパ系の女の子がチェックインしてきたらしく、私の部屋の空いているベッドの一つに入ってきた。こんな夜遅くにこんな街外れの宿に
女の子一人で来るなんて、どうしたのだろうと不思議だったのだが、隣のベッドで男性が一人寝ているし、蒸し暑く気分も疲れていたし、朝一でこの地を出発するのでそのまま無視して寝ることにした。そして明朝6時半にチェックアウトをして再び中央駅まで歩いていって、パリ行きのTGV列車に乗車しフランスに向かうのであった。というわけでシーズン中、特に人気のあるルートの列車のチケットは翌日か移動日の早朝に必ず購入しておくべきである。
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